リューネブルク
1700年3月15日、14歳のバッハはリューネブルクに向けて出発した。
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バッハ一族のコネの利く範囲
つまり、アイゼナハ・エルフルト・シュヴァインフルトの3点を結ぶバッハ領域から出る事になる。
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-少年バッハの果敢な決断の理由-
ラテン語学校を卒業したかったから。
なぜなら、重唱者の役を引き受ける事により、上級の聖歌隊奨学生として彼の経験を広げ、
有名な学校で学術的訓練を完成させる事により、将来の選択肢を広げる事になるから。
また、オルガン都市ハンブルクのすぐ隣町に行く事の魅力もあった。
14世紀に創立され、もともとは955年に遡る聖ミカル教会という
中世のベネディクト会修道院の一部をなしていた。
1656年に若い貴族(15〜20歳)のための寄宿学校、リッター=アカデミー(Ritter-Academie)が併設されたが、
一方、聖ミカエル学校は平民の学校として、より伝統的なラテン語教育を継承した。
つまり、その校長を43年間(1653〜96年)務めた、歴史と地理の本の著者である博学の
ヨハネス・ブーノ修士の指導のもと、優れた教師陣により、人文科学の最高水準が保たれていた。
◆レオンハルト・フッター:「教義抄」(Compendium locorum theologicorum)ヴィッテンベルク1610
ルター派の神学の参考書
◆クリストフ・ライヘル:「論理学体系」(Systema lodium)ゴーダ1691
その第一巻「自然論理学序説」(Prolegomena logica de natura logicae)は基礎用語の定義に焦点
◆ハインリヒ・トレ」:「ゲッティンゲン修辞学」(Rhetorica Cottingensis)ゲッティンゲン1680
アリストテレス修辞学の簡便な要約
ラテン語の古典文学の授業の課題図書
◆ウェルギリウス:「田園詩」(Bucolica)
◆ウェルギリウス:「アエネイス」(Aeneid)第四巻
◆キケロ:「カティリナについて」(De Catilina)
(以上、指導教官は校長のヨハネス・ビュッシェ修士)
ラテン語の授業の教材
◆クィントゥス・クルツィウス・ルフス作のアレクサンドロス大王に関する論文
◆キケロ:「義務について」(De officiis)
◆キケロ:「書簡」(Epistolae)
◆ホラティウス:「詩」(Carmina)
ギリシャ語の授業の教材
◆新約聖書
◆テーベのケベス:「ケベスの書き板」(Cebetis Tabula)
◆ポキュリデス
◆イソクラテス
◆テオグニス
算術
歴史
地理
系譜学
紋章学
ドイツ詩学
数学
物理学
フランス語(リッターアカデミーの公用語で交流があった。)
イタリア語(独学)
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